2025.09.29

DevinとGitHub Copilot Coding Agentを実践投入!【第2回コードレビュー&AI駆動開発ミーティング】

DevinとGitHub Copilot Coding Agentを実践投入!【第2回コードレビュー&AI駆動開発ミーティング】

 

  L&E Group(旧リンクエッジ)プロダクト開発部では、コードレビューの強化と開発におけるAIの積極的な活用を推進しており、取り組みの一つとして「コードレビュー&AI駆動開発ミーティング」を定期的に開催しています。

今回は第2回の内容についてご紹介!第1回で掲げた「AIエージェントの実践投入」という課題を受け、各メンバーが実際にAIエージェントを使用した感想や意見を、今回のミーティングで共有しました。

実際にAIエンジニア『Devin』(※1)を使用した際の感想や、GitHub Copilot(※2)の新機能『Copilot Coding Agent』の活用事例、そしてAIの精度を上げるためのチームでの取り組みについて、ご紹介していきます。

(第1回コードレビュー&AI駆動開発ミーティングの内容はこちら


※1)Devin…GitHubとの連携やSlackでの通知機能などを備え、プルリクエストの作成を自律的に行ってくれるAIエンジニア。
※2)GitHub Copilot…コーディングの提案や補完、レビュー支援などを行うAIペアプログラマー。L&E Groupのプロダクト開発部では「GitHub Copilot Enterprise」を導入。












Devinを実践投入した結果の共有

 

 今回のミーティングではまず、各メンバーが実際の開発でDevinを活用した際の使用感や改善点を共有し合いました。

★上手く活用できた事例
・フロントエンドの修正は高評価:フロントエンドの修正タスクではそのまま採用できるケースが多く、実装方針を細かく考えずまずDevinに「一次コーディング」を任せて、それを人間が調整・仕上げるという使い方が便利。
・簡単なタスクはスムーズ:「画面に項目を追加する」といった単純なタスクは、迅速に対応された。

★改善点や課題
・テスト修正や大規模タスクはまだ課題あり:テスト修正を依頼した際に、不要な箇所まで修正してしまった。また、他の箇所との整合性を考慮しなければならない大規模なタスクでは、人間の手助けが必要な状況。
・要件は理解したものの実装されず:ある事例では、Devinが「関連する機能の修正も必要だ」と正しく理解したにも関わらず、実際のコード修正には至らなかった。




Devinの精度を高める『Knowledge』と『Playbook』の活用法

 

 Devinの精度を上げるための機能として、『Knowledge』と『Playbook』の使い分けについての共有もしました。

Knowledge:タスク実行時に必ず読み込ませたい共通のルールや情報は、リポジトリに「ピン留め」することで、Devinに確実にインプットできる。ピン留めされていない場合、必要な時に読み込んでくれないことがあるため、重要な指示はピン留めするのがよい。

Playbook:リファクタリングやテストコードの作成など、特定の種類のタスクに限定して特別なルールや手順を適用させたい場合には、Playbookが有効。これを使うことで、通常のタスクとは異なる、特定の挙動をさせることができる。


 また、関連機能としてリポジトリを自動で分析してWikiを生成する『Devin wiki』や、公開リポジトリのナレッジをwikiにしてくれる『Deep wiki』といった機能も紹介され、その活用などについても意見交換をしました。













GitHub Copilotの新機能『Copilot Coding Agent』について

 

 続いて、GitHub Copilotの新機能『Copilot Coding Agent』についても共有していきました。

★Devinとの違い
Devinと同様にIssueからプルリクエストを自動で作成してくれる機能だが、一番の利点として環境構築が簡単なことが挙げられる。ただし、CIのテストや静的解析の結果を自律的に確認してくれる機能が現時点でないのはDevinとの相違。

★使い方が簡単
GitHubのIssue画面で担当者(Assignees)に「Copilot」を設定するだけで、プルリクエストを作成可能。

★手順の可視化が可能
Copilot Coding Agentがどのような手順でプルリクエストを作成したかを、GitHub Actionsのセッションで確認できるため、作業の透明性が確保されている。




AIエージェントの精度向上のための取り組み

 

 AIエージェントの精度を高めるには、参照できるプロジェクト毎のコンテキストを提供することが重要だと考えています。そこでミーティングの後半では、そのための具体的な取り組みについて共有していきました。

・docs/ディレクトリの整備:チームのコーディング規約やルールをまとめたMarkdownファイルをリポジトリ内のdocs/ディレクトリに配置。

・各ツールとの連携:GitHub Copilotではカスタムインストラクション機能を、DevinではKnowledge機能をそれぞれ活用し、このdocs/ディレクトリを参照するように設定することで、AIエージェントの精度向上を図る。




次回ミーティングに向けて

 

 今回のミーティングを終え、チームとして以下の3つのアクションプランを設定しました。

1. GitHub Copilot Coding Agentの試用:実際の開発タスクで使用し、使用感などを共有する。
2. ドキュメントの移行:これまでWikiで管理していたチームルールを、今後はdocs/ディレクトリに移行していき、AIエージェントの回答の精度が上がるのか検証していく。
3. レビュープロセスの継続的な改善:AIエージェントへのコンテキストの提供をさらに進め、開発者とレビュアー双方の負担を軽減し、レビュープロセス全体の効率化を目指していく。

各ツールを使う頻度や期間を増やし、どのような改善が見られていくか、どう使えばより精度が上がっていくのかを確かめていき、チーム内の作業効率を高めていきたいと思います。












 いかがでしょうか?

今回のミーティングでは、AIエージェントを業務で利用したからこそ得られる具体的な知見を共有することができました。

引き続き「GitHub Copilot」や「Devin」といったAI開発ツールを積極的に活用し、AIと共存する新しい開発スタイルの模索をしていきたいと考えています!

 

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