AIに勝つために総合力を磨け――MY CAREER SHEET~成長ベンチャー企業のトップ層はこんな人!~【役員 釘宮悠太編 後編】
L&E Group(旧リンクエッジ)の経営に携わる役員陣の人柄・キャリアをインタビュー形式で紹介する『MY CAREER SHEET』シリーズ。
第三回は現執行役員・人事本部長の釘宮悠太さん編!前編では学生時代やL&E Group新入社員時代についてご紹介しました。後半では人事部へ異動してからの人生、どのように執行役員まで駆け上がったのか、ファーストキャリアの考え方などについて綴っていきます。
※前編はこちら
「営業のエースを新卒採用責任者へ」異例の抜擢で人事部へ異動
――二年目の途中で人事部へ異動となった経緯を教えてください。
メディア営業コンサルタントとしてある程度の実績と自信がついてきた頃に、社長から「新卒採用責任者をやってくれないか」と話がありました。今までの新卒採用担当は本業務との兼任で採用業務を行っていたのですが、今後さらに新卒採用に力を入れるために、セールス部門で高い成果を上げている新卒メンバーに専任担当になってもらうことにしたと。
予想していなかった抜擢に当時はかなり驚きました。自分が人事をやるなんて想像していませんでしたし、初の専任担当ですから今後どんなキャリアに繋がっていくかのイメージもまだ湧いていませんでした。こんなに早く執行役員にまでなれるなんて、当時の自分が知ったら衝撃を受けると思います。笑
――初の新卒採用専任担当ということで、プレッシャーもありそうですね…。異動直後はどのような日々を送っていましたか?
営業コンサルタントの時と同じですが、初めはとにかく業務をこなしながらインプットをしていく日々ですね。採用は細かい業務も多いので、一つひとつを覚えながら、毎日学生さんと面接・面談をしてジャッジとアトラクトの質を上げていきます。
当時は人事本部長として川合友樹さんが上長でおりましたので、密に相談・連携しながら、採用・育成方針の刷新をしたり、インターンや選考フローの再構築をしたりと、新卒採用の体制をより強固なものにしていきました。
また、採用を体系的に理解するために書籍でのインプットやセミナーへの参加をしたり、人脈づくりや情報収集のために他社人事との交流会へ積極的に参加したりもしていました。

☝学生の時に参加した3daysインターンを、今度は運営する側に!
――新卒採用責任者になって、自身にどんな変化がありましたか?
L&E Groupでは「スキルの掛け算で総合力を磨く」という考えがあるのですが、それをまさに実感したと言いますか…培った経験やスキルが掛け合わさって、ビジネスマンとして成長したなと感じますね。
異動当初は新しい業務を覚えることに精一杯でしたが、途中で「採用って、マーケティングだな」と気づいた瞬間がありました。営業コンサルタント時代は顧客の商品・サービスをどうやって広めるかというマーケティングでしたが、採用は候補者にどうやってL&E Groupの魅力を知って入社したいと思ってもらうかというマーケティングです。広めていく対象が“L&E Groupという会社”になったんだと気づいたことで、今までやってきたことと繋がった感覚がありました。
採用はナマモノなので、年ごと・時期ごとにやり方を変える必要があります。去年と同じことをやっても上手くいかないという点もまた、マーケティングと近いものを感じますよね。
――仰る通り、まさに経験やスキルが掛け合わさった瞬間ですね!
また、採用は経営に直結するということにも気づきました。特に我々のような少人数の企業ですと、メンバー一人ひとりの行動が会社全体に大きく影響します。優秀な新卒メンバーを採用することが会社の成長にそのまま反映されるわけです。
L&E Groupは全ての部署を巻き込んで採用活動をするので、私は部署横断プロジェクトのリーダーのような役割にもなります。今まで以上に他部署の状況も意識するようになるので、「会社をもっと良くするためにはどんな新卒が入ってきたらいいのか?」という視点で採用に臨むようになりました。
自身の成長だけでなく会社の成長を考えられるビジネスマンは、市場において非常に価値が高いです。こういった発想を新卒二,三年目の時点で持てるようになったのは、L&E Groupが若手を抜擢するカルチャーだからこそだなと、改めて感じます。新卒採用責任者となった初年度で歴代最多人数を採用することができ、全社総会で準MVPをいただくことができました。

☝新卒採用責任者として歴代最多人数を採用し、全社準MVPを受賞
経営者視点で業務に取り組み、入社四年目には部長、五年目で執行役員へ昇格
――入社約3年で部長に昇格しましたが、今までとどのような変化がありましたか?
人事本部長になったことで、新卒だけでなく中途や長期インターンの採用も見るようになりました。また、入社後の研修・育成や人材配置、採用広報・ブランディング醸成も統括しています。要は「人材面における組織運営を全て担当する」というイメージです。
加えて、初めて部下を持ちマネジメントもするようになりました。今までも他部署メンバー含めた採用チーム全体をマネジメントしていたので大きなギャップはありませんでしたが、自分が評価をする部下ができたという意味では、見る視点も変わった気がしますね。
また、入社して最初に営業を経験したことが、後からどんどん活きてくるな、ということを感じています。採用を統括する立場として、全社を横断した採用プロジェクトを遂行すること、部長として チームマネジメントをして人を動かすこと、候補者との面談で当社を魅力に感じてもらうセールストーク、社外の人材関連の取引先との交渉など、あらゆるところで営業力を必要としますね。ポジションや職種が大きく変化し、仕事内容は一見異なるように見えますが、過去の経験が土台となっているのだと思います。
――自身の影響範囲が人事全体になった中で、営業部での経験が活かせているんですね。意識的な面では変化はありましたか?
より経営者視点になったと思います。今までは友樹さんが上長でしたが、自分が人事本部長になったことで、川合社長と直接業務のコミュニケーションを取るようになりました。社長がどんなことを考えているのか、どんな会社をつくっていきたいのか…そういった会社の全体像を見ながら採用を考えていくようになりましたね。
また経営視点の一つとして、投資的な考えも持つようになりました。何か新しい施策をやろうとした時に、1年後や5年後のことまで考えるんです。瞬間の効果だけを考えるのではなく、長期スパンでどう効いてくるのかまで見据えて取り組んでいきます。
役職が上がったことで、採用のどこにどう予算をかけていくか、一つ一つの施策をよりシビアに見ながら判断します。目先のちょっとした結果が良くなるだけのような施策には踊らされないよう、本質を捉えながら長期的視点を踏まえて戦略を考えるようになりました。何とか人事本部長としての一年目をそれなりの成果を出しつつ乗り切ることができ、翌年に全社MVPをいただくことができました。

☝部長というプレッシャーの中で成果を出し、念願の全社MVPを受賞!
――投資的な発想は大事になってきますね。とはいえ採用市場というのは先ほども話があったように年ごとの変化が激しいですよね。先を見通しきれない側面もあると思いますが、どのように判断しているんですか?
「こういう会社を作っていきたい」というスタンスなどは変わらない普遍的なものだと思うので、そういったものを解像度高く世間に出していくことが重要だと思っています。
例えば採用広報・ブランディングのようにL&E Groupの考えやカルチャーを候補者に伝えていくようなことは、世の中の流れに関わらず重要なものですし、施策の一つ一つが積み上がっていくものでもあります。ですのでここ数年積極的に力を入れていて、L&E Groupについてどんどん発信をするようにしています。
一方でどの採用媒体で集客するかや、求人票でどんな訴求をしていくかなどは、候補者の嗜好性やトレンドの変化が激しいので、柔軟な対応が必要です。投資した分どんな利益がいつどのように返ってくるかを見極めて判断しているイメージですね。
――五年目で執行役員に就任しましたが、通達を受けた時はどのように感じましたか?
それはもう驚きましたよ。新卒5年目で!?という驚きもありますし、他の役員陣と比べてもビジネス側の知識や会計・ファイナンス知識などまだまだ足りていない要素が多いと思っているので、恐れ多いなと感じます。
ただ、新卒採用責任者に抜擢してもらった時からそうですが、ストレッチな目標や立場を与えられたからこそ、そこに追いつくために必死に頑張るんですよね。やるべきことをちゃんとやって信頼を得れば、高い目標にチャレンジさせてくれる。そんなL&E Groupのカルチャーを4年間で浴びるように体感させてもらっています。
――スピーディにキャリアアップしている分、プレッシャーやストレスを感じることはないのでしょうか?
もちろん結果を求められるプレッシャーはあります。ですが、今行っている仕事って、与えられた仕事ではなく、全て自身でやると決めた仕事なんです。会社を良くするためにこういう人材が〇人欲しくて、そういう人材を採用するためにこの施策やあの施策をやって…と自分で設計して取り組んでいる仕事なので、ストレスはないですね。
優秀な人たちにL&E Groupの魅力が伝わって入社を決めてくれて、実際に入社して活躍している姿を見ると嬉しく感じます。特に新卒に関しては、選考中から内定後、入社後の研修終了時までかなりしっかり向き合っているメンバーばかりなので、楽しそうに仕事をしている様子を見ると、自分ももっと頑張ろうと思えますね。
L&E Groupは人数が少ないからこそ、自分の影響が目に見えてわかるんです。それは営業部にいた時も「自分の頑張りがこんなに会社の売上に反映された」と如実に表れましたし、人事でも「自分が採用した人がこんなに活躍している」と傍で見ることができます。私自身が会社に目をかけてもらって評価もしてもらっているので、その恩を返していきたいという気持ちを持って、もっと会社に良い影響を与えていきたいです。

総合力を高めてAIに負けない“事業を動かせる人材”に
――今就活してる学生さんたちへ、ファーストキャリアを決めるうえでどのようなことを意識してほしいですか?
学生の皆さんには、事業立ち上げやマネジメントなど、“事業を動かせる人材”をぜひ目指してほしいなと思っています。そしてそれを実現できる会社を真剣に見極めてファーストキャリアに選んでいただきたいです。
これからの時代は全てのビジネスマンが「AIにどう勝っていくか」という問いを考え続ける必要があります。そしてその解として、「AIが苦手なことができる人材になること」が挙げられます。
AIが苦手なことのまず一つが「前例のない分野で結果を出すこと」です。AIは膨大なデータを処理・分析して、もっともらしい解答を素早く出すことができます。しかし、データがない事柄に対して仮説力や発想力を発揮して実行することはできません。ですので、未開拓の領域や誰も経験したことがないことへの挑戦、事業立ち上げなどはAIができない領域です。
そしてもう一つが「リーダーシップ」です。マネジメントをするうえでは社員一人ひとりの性質や感情、キャリア思考を理解し、会社内・社員の状況を踏まえての意思決定をする必要がありますが、AIにはできません。人を統括する立場は人じゃないといけないのです。自分の上長がAIだったら、誰もついていきたいと思わないですよね?笑
事業立ち上げをするなら営業スキルやマーケティングスキルがないといけないですし、テクノロジーに詳しくなってエンジニアとシステムの会話ができないといけません。チームマネジメントしようと思うと対人能力が必要です。AIに負けない、事業を動かす人材になるには、そういった“総合力”が必要になるので、学生の皆さんにはそういう力を身に付けられる会社に入ってほしいです。
――L&E Groupは総合力という観点で、他社よりもどんなところが良いのですか?
私が誰より実感していますが、「会社や事業の経営に携われる確度が高い」という点が総合力を高めるうえで非常に魅力的だと思います。
大手企業であっても最終的には経営に携われるかもしれません。しかし、厚生労働省の調査によると、部長級の平均年齢は52.7歳で、課長級が48.8歳、係長級が45.4歳です。大手企業では同期が数百人いて、上下にも何千人と社員がいて、その中で経営層と一緒に仕事ができている人はどのくらいいるのでしょうか。事業を動かせる人材になることを考えると、これはあまりにも低い確率と言えるでしょう。
L&E Groupであれば、入社一年目でも経営メンバーと一緒に仕事をします。成長スピードは圧倒的なのではないでしょうか。入社したばかりの時はできることが少ないので、まずは基本的なことをミスなくできるようになって、少しずつ信頼残高を積み上げていけば、チャレンジできる機会が年次関係なくやってきます。会社の成長を自分事として捉えながら仕事をできるのはやりがいがありますし、何より楽しいですよ。

――最後に、MY CAREER SHEETを振り返ったうえで、就活生の皆さんへメッセージをお願いいたします!
私の就活時代を振り返ると、理系ということで大半がメーカーの研究職に進む中、ビジネス職で就活している自分はマイノリティでした。さらに、ビジネス職の中でも少人数ベンチャーという、より尖った選択をしようとしていたので、それなりの不安や恐怖はあったというのが正直なところです。
他にもコンサルや大手なども見ていたのですが、そこでもどこの部署に配属されるか、どんな上司の部下になるかなどがわからず、それはそれで不安がありました。世の中では入社3年で新卒の3割以上が辞めるなんていうデータもあるぐらいで、それらの理由は「仕事が合わなかった」「上司などとの人間関係が悪かった」などが多いそうです。
このように就活ではどこにいっても不確定要素がつきまとうもので、学生の時点で100%正しい選択をできる人は少ないと思います。結局、答えがわからないとなると、いかに素早く意思決定をして、その選択を正解にするために早く努力を開始できるかが重要だと思います。学生のうちからでも出来ることはありますしね。
あと私個人の想いとしては、優秀な人ほどベンチャーに行ってほしいと思っています。世界で戦えるような強い企業が連続的に生まれ続けないと、日本はどんどん衰退していきます。すでに大企業となっている組織を維持拡大するより、小規模の企業を大企業にする方がはるかに難しいので、“優秀な人だからこそ”ベンチャーに行くべきです。L&E Groupは若くしてチャレンジしてみたい方のために、最高の挑戦環境をご用意してお待ちしております!



